戦後史 (岩波新書 新赤版 (955))



戦後史 (岩波新書 新赤版 (955))
戦後史 (岩波新書 新赤版 (955))

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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先行きを考えるための手がかりとして・・・

本書は最近近くの書店で平積みにされているので、読んでみたがその訳がわかった。貫戦史という手法で、日本の戦後史を綴っているが、問題意識は日本一国ではなくヘゲモニーという世界構造に及んでいる。本書執筆時は、政治・経済・軍事の面でアメリカの優位(所謂パックス・アメリカーナ)が際立っていたが、サブプライム問題に端を発したアメリカの金融システムの動揺、実体経済の悪化により、パックス・アメリカーナは崩れつつある。渾沌とした今の状況に対して、著者の豊富な経験に裏打ちされた時代認識は参考になる。読みやすい本ではないが、著者も書いているように参考文献で気になった本があれば、それにもあたっていくべきであろう。今こそ多くの人に読んでもらいたい一冊である。
戦後民主主義

本書は、筆者が何と主張しようが、「戦争、天皇制、人権抑圧、貧困」の戦前に対する、「反戦、平和、民主主義」の戦後という対立軸を前提としたものであり、小学校5年戦で終戦を迎えた世代が一時期あこがれた思想が色濃く染みついたものである。内容に逐一コメントすることはレビューの範疇を超えるが、東京裁判について「この裁判を通じて日本人は、権力やマスメディアのウソに誤魔化されず、真実を知ることの大切さを学んだ」と書いている一文を見れば、筆者の立脚点は明らかだ。
人格形成の大切な時期を「戦後民主主義」に翻弄され、既に人生の最終局面に入りつつある世代の著作としての意味はあろう、という意味で★一つ。
分かりにくい方法、興味深い分析、月並みな展望

 本書は1935年生まれの日本近現代史家が2005年に刊行した300頁程の新書本であり、「貫戦史」と「1960年体制」をキーワードとし、著者の生活体験や聞き書きをも挿入しつつ、戦後60年史を論じた一般向け通史である。その際、貫戦史とは「断絶か連続か」という従来の二分法を廃し、その両面をグローバルな視点から捉え、戦後日本史をプレモダン、モダン、ポストモダンの3層構造として把握しようとする立場であり、また記憶の問題とも結び付いているというが、言わんとすることは分かるものの、いまいち分かりにくい概念である。また1960年体制とは、従来の政党に注目した時期区分である「55年体制」という視点をとらずに、社会史の観点から戦後社会の確立を1960年頃と見る立場を指す。その上で、著者は戦後日本史を1960年までの戦後社会(国内では平和、民主主義、貧困からの脱出を、国際的には国際機関の発達、植民地の独立、冷戦体制を指す)形成期、1973年までの戦後の基本的枠組みの定着期、1990年までの戦後の揺らぎの時期、それ以降の戦後の終焉期、というほぼ15年ごとの時期に区分する。なお、この戦後史は1930年代における19世紀システムの終焉、1990年代における21世紀システムへの移行という大潮流の一部を成すとされる。こうした時期区分に基づいて、本書は新しい研究成果に依拠しつつ、小泉政権に至るまでの戦後日本史を、主として政治と経済に重点を置きつつ論じている(文化史はやや浮いている感)。読みやすく、また興味深い事実も根拠付きで多々述べられており、非常に参考になった反面、いささか今後の展望が月並みであるようにも感じた。それは、「新自由主義」路線対「第三の道」路線という欧米の新たな対立軸に関する記述が乏しい点、多国籍企業やNGOの分析が弱い点、基本的に著者の関心のありかが平和問題にある点と関連しているだろう。               

冷戦時代の残滓

冷戦が終わって10年以上たっているにも関らず、著者は冷戦思考から抜け出ることができない。全てを二項対立で描く傾向は、今日の政界情勢や歴史の視点としてふさわしくないだろう。すでに二項対立思考が通じないことを著者も感じ、「貫戦史」という言葉を使っているものの、冒頭から「戦後とは戦前の反対概念である」と断じて、キーワードを「戦後:反戦平和、民主主義、貧困からの脱出」、「戦前:戦争、侵略、専制、貧困」であるとしている。そして、結局、この思考から抜け出れていない。この本の内容は全てこの思考に基づいており、現在の思考の流れを意識しつつも、歴史上の事件を、最終的には著者自身が馴染んでいる二項対立のフレームワークに当てははめようとしてしまっている。その辺の無理があからさまであって、無残でもある。そもそも「9・11」のテロであれ、すでにこのような思考からは説明がつかないではないか。事実を押さえるだけの書物であれば、コンパクトであり、手軽であるが、それだけである。何らかの視点・考えを得るに役立つものではない。
歴史からつながる現代日本政治

私は歴史をふりかえることが嫌いな子でした。
しかし、この本を読み終わって、本当に歴史の重要性を感じる。

戦後からの日本政治について、わかりやすくかかれてあります☆
後ろに軽い年表も載っているので、時代を追いやすいですよ。



岩波書店
戦後政治史 (岩波新書)
昭和天皇の終戦史 (岩波新書)
象徴天皇制への道―米国大使グルーとその周辺 (岩波新書)
戦後の日本経済 (岩波新書)
昭和の記憶を掘り起こす―沖縄、満州、ヒロシマ、ナガサキの極限状況




戦艦大和誕生〈上〉西島技術大佐の未公開記録 (講談社プラスアルファ文庫)

戦鬼たちの海―織田水軍の将・九鬼嘉隆 (文春文庫)

戦後60年の大ウソ -仕掛けられた国家衰亡の罠-

戦後史 (岩波新書 新赤版 (955))

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戦後責任論 (講談社学術文庫)

戦後日本の大衆文化史―1945‐1980年 (岩波現代文庫)

戦後日本外交史 (有斐閣アルマ)

戦国10大合戦の謎―「桶狭間」から「関ケ原」まで、通説に消された真実 (PHP文庫)

戦国15大合戦の真相―武将たちはどう戦ったか (平凡社新書)




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